株式会社 一の宮建設
型枠大工の役割
まだ柔らかいコンクリートを流し込み、建物を形作るための枠を作るのが、型枠大工の仕事。
土工事が終わると、型枠大工が建設現場に参加します。
型枠工事は、建築物の本体(躯体)を作り上げる工事で、型枠大工の仕事の良否が建物の出来栄えを決めると言っても過言ではないでしょう。
建築現場のひとつの工程を受け持つ型枠大工ですが、図面を読み、スケジュールを管理しながら進める仕事は全体がわからなければ、完璧とは言えません。
プロの仕事とは、仕事に対する理解度がどのくらい深いかで、能力が問われるのです。
まずは、型枠大工の仕事を見てください。
①
拾い出し
建築図面から型枠工事用の図面を起こす作業を拾い出しと呼びます。
この作業で、建物を設計通りに建てるための型枠の大きさや組み方を計画します。

②
型枠加工
型枠は施工図から拾い出した図面に合わせて一枚一枚丁寧に製作していきます。この工程で型枠の寸法などが間違ってしまうと建設作業全体に大きな影響が出てしまうので、ミリ単位の作業となります。型枠の製作には、新しい部材と再利用部材の両方を使用します。
③
墨出し、敷き桟(さん)
建設現場での土工事が終わると、型枠大工の出番です。その際に最初に行う作業が墨出しと敷き桟です。
墨出しとは、施工図に沿って、柱、壁、階段などの位置、大きさ、厚さなどを割り出し、型枠の建込みの際の基準となる印を付ける作業です。
敷き桟は、墨出しの印に沿って型枠を組み上げる際の土台となる桟木を床面に打ち込む作業です。
工事の進捗とともに、何度も墨出しと敷き桟の作業が行われ、歪みのない建物を作っていきます。
④
建込み
床面への墨出し、敷き桟が終わると柱や壁を形作るコンクリートを流し込むための型枠を組み上げていきます。この工程を建込みと呼びます。
床や壁の位置や厚み、扉や窓を設置するための開口部の大きさ等など、施工図に沿ってきっちりと型枠を組み上げていきます。わずかなズレが建物の出来栄えに影響する高い精度が求められる工程です。そして、組み上がった型枠にコンクリートが流し込まれ、固まったら型枠を外します。この作業を各階ごとに繰り返しすことで建物ができあがっていきます。
⑤
締め固め
締め固め、組み上げた型枠を流し込むコンクリートの重さ(型枠を押す力)に負けないよう、更にしっかりと固定する作業です。
補強パイプや木材での斜交いの他、様々な金具を使用し締め固めをすすめていきます。